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にきびの原因とは？
成長期には性ホルモンのバランス変化にともなって皮脂の分泌量が増えます。肌は一定サイクルで生まれ変わっています（ターンオーバー）が、ストレスや寝不足などでこのサイクルが乱れると、剥がれ落ちるはずの角質がそのまま残って毛穴を塞いでしまうことがあります。こうして皮脂が毛包にたまり、アクネ菌と呼ばれる皮膚に常在する菌が増殖することで、免疫反応が働いて炎症をおこし赤く腫れたにきびになります。
にきびの種類は？
にきびはその状態によってマイクロコメド（微小面ぽう）、コメド（面ぽう：白にきび、黒にきび）、赤にきび、黄にきびと大きく4つの状態にわけることができます。この4つの状態は、そのままにきびの進行度合いをあらわしているといってよいでしょう。
マイクロコメド
マイクロコメドは毛穴がつまる前段階で、皮脂によって毛穴が狭くなっている状態です。にきびとして目には見えません。
コメド（面ぽう）
毛穴がつまって毛包が肥大化している状態です。白にきびと黒にきびの2つの状態があります。
白にきび
毛穴は閉じたままで、毛穴の出口部分がぽつんと白い点に見えます。
黒にきび
毛穴が開き、汚れや酸化した皮脂、メラニンがたまって黒く見えます。
赤にきび
アクネ菌に感染し赤く炎症をおこした状態です。
黄にきび
炎症をおこした部分が化膿し、うみが皮膚表面にあらわれてくるため、にきびの頭が黄色く見える状態です。
にきびがひどくなるとどうなる？
赤にきびの状態になると、毛包の壁が壊れて皮膚内部に皮脂が漏れ出し、さらに炎症部分が拡大します。さらに進行して化膿すると、うみは皮膚を破って体外に排出されます。このような状態になると、お肌には大きな穴（にきび痕）があいてしまいます。周辺の損傷が大きいために、元のきれいなお肌に戻すことが難しくなります。「たかがにきび」と侮らず、お早めに当院までご相談ください。 また、普段からクレンジングなど適切なスキンケアでお肌を清潔に保ち、にきびの芽を早いうちにつみとって予防をすることも大切です。
当院のにきび治療
にきびでお悩みの患者様それぞれの状態にあわせ、内服薬による治療と外用薬による治療を組み合わせた治療プランをご提案いたします。また予防や早期の対策に役立つスキンケアの方法についても指導いたします。
当院で取り扱っている外用薬
- ピーリング作用のある薬剤：ディフェリンゲル🄬、ベピオゲル🄬、エピデュオゲル🄬
- 抗菌剤：ダラシンローション🄬、アクアチムクリーム🄬、ゼビアックローション🄬
- ピーリングと抗菌作用のある合剤：デュアック🄬
患者様のにきびの状態によって選択します。異なる種類の外用薬を併用して使用することもあります。
当院で取り扱っている内服薬
- ビブラマイシン🄬（ドキシサイクリン）
- ミノマイシン（ミノサイクリン🄬）
- ルリッド🄬（ロキシスロマイシン）
- ファロム🄬（ファロペネム）
など
重症の場合はイソトレチノイン内服（自費診療）を使用することもあります。
重症ニキビ治療
イソトレチノイン内服（自費治療）
標準的なニキビ治療で治りが悪い場合や重症のニキビの方にイソトレチノインを処方しています。イソトレチノインはビタミンA誘導体です。皮脂分泌の抑制、角化正常化による毛穴詰まりの改善、抗炎症作用があります。海外ではニキビ治療薬として40年前から承認されており、重症ニキビの第一選択治療として非常に有効性の高い治療として認められています。ニキビ治療を続けていても改善のない方は診察にてお気軽にご相談下さい。
治療が出来ない方
- 妊娠中、妊娠の可能性がある、授乳中
- 15歳未満もしくは身長がまだ伸びている
副作用
- 軽い症状
- 内服量を減らしたり、中止することでほとんどの症状は消失します。
皮膚や粘膜の乾燥、鼻出血、骨や筋肉の痛み、掌疲労、頭痛、脱毛、眼疾患 - 重い症状
- 下記の副作用が現れた場合は、本剤の使用を中止し、受診して下さい。
悪心、嘔吐、持続性の頭痛、眼のかすみ、視覚障害、うつ病、炎症性腸疾患
服用の仕方
- １日１回内服。
- 治療開始後１カ月間は、一過性のニキビの増悪が起こる可能性があります。
- ４～6か月間を１クールとして１度内服を終了とします。
- 再発がある場合、最低でも２カ月間の休薬期間を取り、もう１クール施行します。
服用中の注意事項
- 服用期間中とその前後1カ月間は避妊する必要があります。
- 服用期間中とその後１カ月間は妊娠、授乳、献血は避ける必要があります。
費用
保険適応の診療ではないため、薬代以外にも診察料、検査料がかかります。
| 初診代 | 3,300円 |
|---|---|
| 再診代（前回の診察から1年以内の場合） | 1,650円 |
| 薬代：イソトレチノイン（アクノティン１錠） 30日分 | 12,000円 |
| 検査料（治療開始時、治療開始１か月後） | 1,650円 |
※表示価格は税込です。
にきび治療のポイント
Point1 まずは皮膚科に相談しましょう
にきびのお悩みは人によって様々です。市販のにきびケア用の商品は気軽に利用できるのですが、個々の症例にあわせたきめ細かいケアには不向きといえます。皮膚科の専門医には、数多くの診断経験から患者様それぞれのケースにあわせた治療や投薬が可能です。将来の美肌を守るためにも、まずはお気軽に皮膚科専門医である当院まで相談ください。
Point2 根気よく治療しましょう
にきびは慢性疾患です。根気よく治療を継続することが大切です。そのためには、通いやすい病院を探すことが大切です。
当院はノンコメドジェニック製品を扱っております
ノンコメドジェニックと呼ばれる化粧品やスキンケア製品があります。製品を肌につけた状態で、にきびの初期段階であるコメド（毛穴が皮脂でつまった状態）ができるかどうかをテストし、一定基準をクリアした製品です。にきびを悪化させるアクネ菌の栄養源になりにくい成分が配合されています。当院ではこれらの製品を取り扱っております。ご興味のある方はご相談ください。
